読み手「やまだ眸月真」のつぶやき

第21話 上野彦馬

私の子供の時代には、郷土の偉人として「上野彦馬」さんのことは教えてもらったような記憶があります。
ヨーロッパでも珍しい銀盤カメラをひと目みて、すっかり虜となって、薬剤・薬品を自ら作って、写真術の押しも押されぬ第一人者。
ご多分にもれず、晩年はいろいろと問題はあったようですが、長崎出身の先達として長崎人の誇るところです。
きっと好奇心の塊りのような人で、思い込んだら命がけ・・・冷静に思うと・・・きっと変わった人でもあったんでしょうね。
時代の転換点でもありましたし、二百数十年の鎖国による技術革新の遅れを取り戻そうと、それぞれが、自分の努力が国のためになるのだと・・・とそんな使命感や義務感・高揚感があったでしょうか。
自分の努力と国・共同体が一体になれる・・・幸福な時代だったんだろうなと思います。
現在の状況を比べると、羨ましい気分にもなります。中島川沿いのスタジオがあったあたりは、すっかり、当時と趣きを変えてはいますが、ちょっと空気が濃い感じがしますよね。

お前もなにか・・・やってみろ、と背中を押される気分がします。そう、やっぱり、長崎なんです。

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