読み手「やまだ眸月真」のつぶやき

長崎の民話 全県編 第6話「くじら長者」(西彼地方)

さて、今回の「くじら長者」 与五郎さん、鯨のお母さんが夢枕に立ったときに、心が動かなかったんでしょうね。
心が動いていれば、正徳6年6月6日を命日にすることはなかったのではないのかな、と思います。
“6”という数字は“調和”という意味があるそうです。この日に亡くなった与五郎さんは60歳。
この一生は、私達に大きなメッセージを伝えているように感じます。
長崎くんち、今年は万屋町さんが「くじらの潮吹き」を奉納されますよね、楽しみです。
この物語を読みながら、葉 祥明さんの絵本≪クジラの海≫が浮かんできました。
クジラが人に話しかけるんですよね。
“「もっとシンプルに生きなさい。気高い精神の営みに心を向けなさい。そして、知性と感性を高め、精神の平安と歓びを、人生の目的としなさい。それが、君たちがめざすべき新しい世界の、新しい生き方なのだから。」というのが、メッセージとしてあるのですが、与五郎さんの命日を思う時に、この葉 祥明さんの最後の一文が響いてきました。
皆様には、どのように届いたでしょうか。

 
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